手軽にできる風邪予防!健康維持のためのヨーグルト習慣

手軽にできる風邪予防!健康維持のためのヨーグルト習慣

くしゃみやせき、発熱などの症状をともなう風邪は、医学的には「かぜ症候群」や「感冒(かんぼう)」と呼ばれます。主に上気道(鼻、咽頭、喉頭)の急性炎症を引き起こしますが、炎症が下気道(気管、気管支、肺)にまで広がることもあります[1]。大人も子供もかかりやすい病気のひとつとして広く知られているものの、生活習慣によって予防することも可能です。風邪の予防法や手軽にできるヨーグルトを活用した対策などについて、詳しく解説していきます。

風邪(感冒)の原因となるもの

風邪は、頭痛や発熱、くしゃみやせきなどの症状が特徴となります。これは、上気道(鼻、咽頭、喉頭)の粘膜が、原因となるウイルスや細菌に感染して炎症が起こるためです。感染する原因物質は主にウイルスですが、これらは既に感染している人が放ったせきやくしゃみによってまき散らされたウイルスを、周囲の健康な人が吸い込むことで感染が成立します。他にも、ウイルスがついている手でドアノブや手すりに触れた後、別の人がそれらに触れて、さらにウイルスが移った手で食事を行うなどして体内に入ることもあります。

●冬になると風邪をひきやすい理由
1年中起こりうる風邪ですが、冬に流行するイメージがあるのにはちゃんとした理由があります。それは、冬に冷たく、乾いた空気が鼻やのど、気管の粘膜の防御機能を低下させるためです。気管の粘膜には「線毛」という細かい毛のようなものがビッシリと並んでいて、呼吸によって入ってきたウイルスや細菌が咳によって排出されたり、胃に送り込んで消化されたりするように働きます。普段はこの線毛が正常に働くことで私たちの身体は風邪ウイルスの侵入をブロックしているのですが、線毛は寒さと乾燥で働きが低下してしまうのです。そのため、冬は人体の抵抗力が弱まり、風邪の流行に注意が必要となります。

風邪の予防方法

風邪が流行しやすい季節でも、生活習慣に気をつけることによって予防が可能です。

●人混みを避ける
一番手っ取り早い対策として、そもそもウイルスに近づかないという方法があります。当然ですが人がたくさん集まっている場所は、風邪などのウイルスも多くいる可能性があります。しかし、通勤や通学など避けられない場面も多くあるでしょう。そのような場合は付着したウイルスや菌を落とすために、続く対策を参考にしてください。

●手洗い・うがいを徹底する
既に説明した通り、風邪の感染経路はドアノブや手すりを介した接触感染や、くしゃみ・せきを介した飛沫感染です。外出から帰ったときや食事の前には手洗いを徹底して、手についた病原物質を洗い流しましょう。水だけでは不十分なので、石鹸を使って爪や指の間、手首までしっかり洗うようにしてください。人混みの多い場所に出向いた後には、うがいで上気道に付着した病原物質を除去することも大切です。また、あらかじめ外出時はマスクを着用することも有効となります。

●部屋の湿度を保つ
湿度が低いと、線毛の働きが低下して、風邪をひくリスクが高まります。体の防御力を高めるためにも、乾燥しやすい室内の湿度に注意しましょう。目安は湿度50~60%とされています[2]。また、湿度を保つことは風邪だけでなくインフルエンザの予防にもつながります。

●生活習慣に気を配る
体力や抵抗力が下がっている状態では、風邪をはじめさまざまな病気にかかるリスクが高まります。日ごろから十分な睡眠をとるよう意識したり、毎日の食事で各栄養をまんべんなく摂取したりすることが重要です。また、ストレスも体の抵抗力に良くない影響を与えるため、風邪が流行しやすい季節は無理をしすぎないように自分の心の状態にも注意して気を配るようにしましょう。

風邪対策でヨーグルトが有効と言われるのはなぜ?

風邪予防には栄養バランスのとれた食生活が重要ですが、特にヨーグルトが注目されるのはなぜでしょうか。それには、身体の免疫細胞の6~7割が腸に集まっているということが関係していそうです。

通常、口から入ってきた食べ物や飲み物には有害な細菌やウイルスが付着していることがありますが、それらが体内に入らないよう防御しているのが腸であり、高い免疫力を備える必要があるのです。そのため、腸内環境を正常に保つことで、有害なウイルスや菌に抵抗できることが見込めるのではとされています。腸内環境を整えるには、乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維などを積極的に摂るのが有効です。発酵食品のヨーグルトには、多くの乳酸菌やビフィズス菌が含まれていますので、毎日の食事に摂り入れてみるのはいかがでしょうか。

風邪にならないための体づくり

腸内環境を整えることに加えて実践したい、風邪をひきにくい体づくりのための生活習慣を、詳しく解説します。

●各栄養素をバランスよく食べる
まずはご飯やパン、麺類などの主食(炭水化物)は重要なエネルギー源です。ダイエット目的で炭水化物をまったく摂らないという方もいますが、適量の主食は必要です。そして肉や魚などのタンパク質は、免疫細胞の材料となります。また筋肉の材料ともなり、体を温める働きもあります。野菜や果物に含まれるビタミンも欠かせません。ビタミンAはのどや鼻の粘膜を保護してくれますし、ビタミンCには免疫力を高める作用があります。

●十分な睡眠をとる
日々の睡眠は、体力の回復に必要不可欠です。質のよい睡眠は体力を回復させるだけでなく、心身の安定にも効果があります。特にストレスの多い生活を送っている方は、自律神経を整えてくれるので、意識して睡眠時間を確保するようにしてください。

●定期的に運動する
適度な運動は、体の代謝を高め体力をつけることに有効です。ウォーキングやストレッチなど、無理なくできる範囲で少しでも運動取り入れるようにしてみてください。適度な運動は体力アップをはじめ、ストレス発散や疲労による自然な睡眠を促すなど、さまざまなよい効果を期待できます。

[ 1 ] 日本呼吸器学会. "呼吸器の病気" 日本呼吸器学会.
http://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=2(参照2017-06-05)
[ 2 ] 厚生労働省. "インフルエンザQ&A" 厚生労働省.
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html(参照2017-06-05)


監修医師

マブチメディカルクリニック 院長
馬渕 知子 先生

ビフィズス菌

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体に良い働きをしてくれるビフィズス菌って、そもそもどんな菌なのでしょう?
腸は、食べ物と一緒に入ってくるウイルスや細菌、腸にすみつく悪玉菌がはびこる危険な場所です。
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